恐竜

むかわ竜の学名や発見者は?展示されている博物館についても

今回はむかわ竜の学名や発見者について、また展示されている博物館なども紹介していくよ!

むかわ竜の学名は「カムイサウルス・ジャポニクス」で「日本の竜の神」という意味なんだ。

発見したのはむかわ町の化石収集家の男性で、2003年に沢沿いの崖で偶然発見したんだって!

でもその化石は首長竜の物だと思われ、詳しい調査が始まるまで7年間かかり、新種の恐竜として認定されたのは2019年なんだ。

現在むかわ竜の化石が展示されているのは北海道の穂別博物館だよ。

詳しくは本文で解説していくね!

むかわ竜とは?

むかわ竜は日本で8番目に発見された新種の恐竜なんだよ!

北海道の恐竜「むかわ竜」

むかわ竜とは約7800万年前の白亜紀に生息していたハドロサウルス科の植物食恐竜のことだよ。

体長約8メートル、体高約4メートル、体重約5トン前後と推測されているらしいよ。

北海道のむかわ町で発見されたことから、「むかわ竜」と呼ばれているんだ。

むかわ竜は新種の恐竜

むかわ竜は2019年9月に新種認定された恐竜なんだよ!

日本で発見された恐竜としては、かつての日本領であるロシアの樺太で発見されたニッポノサウルスを除けばワキノサウルス・フクイラプトル・フクイサウルス・フクイティタン・タンバティタニス・コシサウルス・フクイベナートルに次いで8番目。

また、全身骨格が国内で発見された恐竜としてはフクイベナートルに次いで2番目なんだって!

りゅういち
りゅういち
日本で恐竜の全身骨格の化石が見つかるのはとても珍しいことなんだね!

むかわ竜の特徴は背骨

むかわ竜が新種として認定されたのは、背骨の突起による特徴が理由なんだよ。

近い仲間と考えられる恐竜の化石70種類を詳しく比べてみたところ、椎骨の突起に前方へ傾きがあるなど、むかわ竜固有の特徴が複数認められたんだって。

このように新種認定されるまで、日本の博物館や大学だけでなくアメリカの博物館やモンゴルの研究所など様々な研究機関が協力し合ったんだ。

むかわ竜の学名とその意味は?

次はむかわ竜の学名の意味について、命名した人達を紹介していくよ。

正式名称は「カムイサウルス・ジャポニクス」

むかわ竜は2003年に発見されてから10年以上も博物館の資料番号による呼び名しかなく、ずっと名無しの状態だったんだ。

本格的な研究が始まった後の2016年12月にようやく「むかわ竜」という日本名がつけられたんだって。

そしてイギリスの科学雑誌で論文が掲載された2019年9月、遂に「カムイサウルス・ジャポニクス」という学名が命名されたんだ。

学名の意味は「日本の竜の神」

この「カムイサウルス・ジャポニクス」の意味は、「日本の竜の神」なんだって。

北海道の先住民族であるアイヌ民族の言語で「神」という意味の「カムイ」に「日本の」という意味を持つ「ジャポニクス」を合わせた学名なんだ。

パパ
パパ
あえてアイヌ語を使うところが北海道らしくて良いね。

むかわ竜を命名したのは小林快次教授たちの研究チーム

このむかわ竜の研究を長く続けてきたのは、北海道大学総合博物館の小林快次教授を筆頭にしたチーム。

小林快次教授はむかわ竜が国内で最も状態の良い化石で、きっと日本を代表する恐竜になるという思いから、この日本の恐竜の神を意味する学名をつけたんだよ。

むかわ竜の発見者と発見場所について

じゃあ初めにむかわ竜の化石を発見をした人と、その場所についても解説していくね!

最初にむかわ竜を発見したのはむかわ町に住む化石収集家

むかわ竜の化石は2003年4月、むかわ町の穂別地域に住んでいる堀田良幸さんという一般の方が発見したんだ。

堀田さんは化石収集家として地元では有名で、むかわ竜の化石を発見した時もアンモナイトの化石が発掘されているところを散歩していたらしいよ。

発掘現場はむかわ町穂別の山の中

この堀田さんが散歩していた、アンモナイトの化石が発掘されたところというのは穂別地域の山の中。

沢沿いを歩いていた時に、崖の中腹辺りにワニの化石らしきものを発見し、それが珍しい物に感じられた為に穂別博物館に寄贈したんだって。

むかわ竜の全身骨格の化石について

むかわ竜の化石自体は2003年に発見されたものの、それが恐竜ではなく既に多く発見されている首長竜のだと思われたため、長い間、博物館に保管されてしまったんだ。

2019年に総体積の8割にもなる全身骨格の化石が確認される

むかわ竜が博物館の貯蔵庫に保管されてから7年後の2010年。

首長竜の専門に研究する東京学芸大学の佐藤たまき准教授が、化石のクリーニング作業をしていた時にそれが恐竜の化石であることに気付くんだ。

2011年から研究を上記の小林快次教授が引き継ぎ、その化石がハドロサウルス科の恐竜の化石であることが確認されたんだよ。

その椎骨の化石が13個も連なっていること、発見された地層がかつて深い水の底だったことから全身骨格の化石が残っているのではと小林教授は考えたんだ。

また化石の特徴から新種の可能性も考えられた為、教授はむかわ町の協力を得て大勢の学生や博物館のスタッフと共に、2013年と2014年に大規模な発掘作業をして大量の化石を発見することができたんだって。

こうして遂に2019年3月、殆どのクリーニングを終え何と総体積の8割にもなる、完成度の高いむかわ竜の全身骨格の化石が確認されたんだよ。

ママ
ママ
小林教授を始めとする多くの人の努力の結果、認定された恐竜なのね。

クラウドファウンディングで復元された

2018年9月6日にむかわ竜の化石が保管された博物館を含むむかわ町は、北海道胆振東部地震と呼ばれる大災害に襲われたんだ。

でも震度6という酷い地震の中、幸いにも化石は無事だったんだよ!

この幸運の化石を復興の象徴として、新たな全身骨格のレプリカを作ろうというクラウドファウンディングのプロジェクトが行われたんだ。

このプロジェクトを通して1000万円以上の寄付金が集まったんだって。

むかわ竜が展示されている博物館は?

最後に、どこでむかわ竜が展示されているのかを紹介するね。

むかわ竜は北海道の穂別博物館で一般公開されている

現在むかわ竜の化石が展示されているのは、発見されたむかわ町にある穂別博物館。

2019年には東京の国立博物館で行われた「恐竜博2019」で、初めてむかわ町以外で本物の化石と全身の復元骨格が展示されたんだって。

頭骨のレプリカと実際の化石が展示されている

穂別博物館で展示されているのは頭部のレプリカと尾椎骨、左大腿骨といった一部の本物の化石なんだ。

残念ながら全身骨格を展示するだけのスペースを確保することが難しいらしいよ。

りゅうじ
りゅうじ
また全身骨格が見られるチャンスがあるといいな。

まとめ:むかわ竜は北海道の化石収集家によって発見された植物食恐竜で、穂別博物館に展示されている

以上がむかわ竜の学名や発見者について、また展示されている博物館などについてのまとめだよ。

以前、NHK総合の「ダーウィンが来た!」でも特集されたこともあるよ。

再放送などでまた見る機会があるといいね!

まとめ
  • むかわ竜は白亜紀に生息し、日本で8番目に新種認定されたハドロサウルス科の恐竜
  • 学名は「日本の竜の神」という意味の「カムイサウルス・ジャポニクス」
  • むかわ町に住む一般の化石収集家が沢沿いの崖で偶然発見した
  • 総体積の8割にも及ぶ全身骨格化石が発見された
  • 現在穂別博物館で頭部のレプリカと一部の本物の化石が展示されている